コラム

AGEs制限食による延命効果

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動物実験では、カロリー制限をしなくともAGEs制限食を接餌させるだけでマウスの寿命が延長することが報告されています。

一方、いくらカロリー制限を行っても同時にAGEs制限を行わない限りマウスの寿命延長効果が認められないことなどが報告されています。

AGEs制限食により血中の炎症・酸化ストレス、血管障害マーカー、コレステロール、AGEs値が低下し、アディポネクチンと長寿遺伝子が増えること、糖尿病患者ではインスリン抵抗性が改善することが明らかにされています。

一般的に、肉製品や脂肪に富む食材を高温で揚げたり、焼いたりした際AGEsが多く生成されることが知られています。

一方、水分を多く使って長い時間をかけてゆっくりと蒸したり、茹でたりする調理法はAGEsを生成させにくいです。

ファーストフードなどは高カロリー、高脂肪で高温で加熱調理した物が多く、極力減らしたほうが良いです。

また、ベーコンやハムなどの加工食品もすでに調理されたものを再度加熱して食べる場合がほとんどで摂りすぎには注意が必要です。

AGEs化反応は、古くからメイラード反応、褐変反応として知られてきました。食材の褐変化はおおよそのAGEs含有量の目安となるため、色目が茶色の食品は頻繁には食べないようにしましょう。

また、ブドウ糖に比べ、果糖はアミノ基と反応しやすく、約10倍AGEを形成しやすいです。 果糖を多く含む炭酸飲料や果物ジュース、蜂蜜、砂糖をとりすぎている人は要注意です。

レモンや酢に含まれるクエン酸は、調理の過程でAGEsの生成を抑えることが知られています。レモンで下ごしらえしてから、揚げや焼き物の調理をすると、食品中のAGEsの生成が半分程度となります。またお酢は食後の高血糖を抑えるため、 食事に1品酢の物を加えるのも良いです。

キノコ類や桜エビなどの甲殻類に多く含まれているキチン、キトサンにはAGEsの吸収を阻害する作用があります。また、ゴボウやセロリ、海藻など食物繊維を多く含んだ食品やブロッコリースプラウト、玉ねぎなどもバランスよく摂ることで、AGEsの形成や吸収が抑えられると考えられています。

 

青山メディカルクリニック 院長 松澤 宗範

 

参考文献:

1) Yamagishi S. Potential clinical utility of advanced glycation end product cross-link breakers in age and diabetes-associated disorders. Rejuvenation Res. 2012: 15: 564-72.

2) Yamagishi S, Matsui T. Pathological role of dietary advanced glycation end products in cardiometabolic disorders, and therapeutic

3)アンチAGEsでアンチエイジング(総説)
山岸 昌一(昭和大学 医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科学部門)アンチ・エイジング医学(1880-1579)18巻2号 Page116-120(2022.04)

プロフィール

松澤 宗範
松澤 宗範青山メディカルクリニック 院長
近畿大学医学部卒業。慶應義塾大学病院形成外科入局し、佐野厚生総合病院形成外科へ。その後、横浜市立市民病院形成外科として務める。埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科を経て、銀座美容外科クリニック新宿院院長として従事する。その後、青山メディカルクリニック開設し、今に至る。