iPS細胞は、日本で開発された再生医療の基盤技術です。
人の体の細胞に特定の因子を加えることで、さまざまな細胞へと変化できる能力を持たせることができます。
これにより、失われた臓器や組織の機能を回復することを目的とした治療法の研究が進められています。
目 次
日本で進むiPS細胞医療の最前線(2025年時点)
① 目の病気(加齢黄斑変性など)
iPS細胞から作った網膜の細胞(RPE細胞)を移植し、視力の維持や回復を目指す研究が進んでいます。
2024年には、他家(提供者)由来のRPE細胞移植が実施され、安全性を確認する段階に入っています。
主な研究機関は理化学研究所、住友ファーマ、Healios社などです。
② 心不全に対するiPS心筋シート
重度の心不全に対して、iPS細胞から作った心筋細胞シートを心臓に貼り付ける治療法が開発されています。
大阪大学発のCuorips社は、2025年4月に世界初となるiPS由来再生医療製品として厚生労働省に承認申請を行いました。
承認されれば、心不全治療における新たな選択肢として注目されています。
他にもHeartseed社やiHeart Japan社などが同分野の研究を進めています。
③ 脊髄損傷(せきずいそんしょう)
慶應義塾大学の岡野栄之教授らのグループが、iPS細胞から作られた神経前駆細胞を脊髄に移植する臨床研究を実施しています。
2025年に報告された結果では、4名中2名で運動機能の改善が見られました。
1名は支えなしで自立して立てるようになり、歩行練習を開始。もう1名は四肢の一部が動くようになったと報告されています。
重い副作用や腫瘍形成は確認されておらず、安全性も示唆されています。
④ 角膜疾患
大阪大学の西田幸二教授らのチームは、iPS細胞から作られた角膜上皮細胞を移植する研究を進めています。
角膜上皮幹細胞が失われた重度の疾患に対して、ドナー不足を補う新しい治療法として期待されています。
iPS細胞が活用される主な分野
再生医療(臓器・組織の修復)
がん治療(がん免疫療法への応用研究)
神経・精神疾患(パーキンソン病・ALSなどの研究)
創薬・治験(新薬の安全性・有効性の検証)
患者様へのメッセージ
iPS細胞を用いた医療は、現在も多くが臨床研究・治験の段階です。
しかし、これまで治療が難しかった病気に対して、新しい希望をもたらす技術として注目されています。
青山メディカルクリニックでは、国内外の最新の再生医療の進歩を踏まえ、安全性と科学的根拠を重視した再生美容医療の提供を目指しています。
参考情報
京都大学 iPS細胞研究所(CiRA): https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/
厚生労働省(再生医療等安全性確保法): https://www.mhlw.go.jp/
慶應義塾大学 医学部 プレスリリース(2025年3月)
住友ファーマ iPS細胞研究ニュース(2024年8月)
免責・ご案内
本ページは患者様向けの一般情報であり、特定の治療の有効性を保証するものではありません。
診断・治療方針は、医師が患者様の状態を総合的に判断して決定いたします。
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AI(ChatGPT)を活用して調査・整理したものです。
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