脱毛の原因としては、男性ホルモンや酸化ストレスと考えられています。
脱毛のメカニズムは、毛髪を形成している毛包の細胞がアポトーシスにより細胞死することにより脱毛するとしています。
間葉系幹細胞から抗アポトーシス作用を持つサイトカインが傍分泌されます。
この抗アポトーシスの効果により、間葉系幹細胞は毛再生を促すと考えられます。
ヒト毛包の培養実験あるいは動物実験から、間葉系幹細胞の培養上清液は毛乳頭細胞を活性化して毛包の再生を促進させるとしています。
ヒトの脱毛に対して、間葉系幹細胞の培養上清液が毛髪再生に効果があることが報告されています。
また、脂肪組織由来の幹細胞培養上清液が女性および男性の毛髪再生に対して効果があることを臨床試験から証明されています。
青山メディカルクリニック 院長 松澤 宗範
参考文献:
1) Dong L, Hao H, Xia L, et al. Treatment of MSCs with Watie conditioned medi Wntla-conditioned medium activates DP cells and proaram activates mote Collie motes follicle regrowth. Sci Rep. 2014; 4: 5432.
2) Park BS, Kim WS, Choi JS, et al. Hair growth stimulated by conditioned medium of adipose-derived stem cells is enhanced by hypoxia: evidence of increased growth factor actor secretion. Biomed Res. 2010; 31:27-34.
3) Ramdasi S, Tiwari SK. Human mesenchymal stem cell-derived conditioned media for hair regeneration applications. J Stem Cells. 2016; 11: 201-211.
4)国際抗老化再生医療学会雑誌 第1号(1-20)2018 間葉系幹細胞による治療と抗老化 佐藤茂 劉效蘭
プロフィール

- 松澤 宗範青山メディカルクリニック 院長
- 近畿大学医学部卒業。慶應義塾大学病院形成外科入局し、佐野厚生総合病院形成外科へ。その後、横浜市立市民病院形成外科として務める。埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科を経て、銀座美容外科クリニック新宿院院長として従事する。その後、青山メディカルクリニック開設し、今に至る。
新着記事
NEWS2023.01.14血中マイクロRNAによって13種のがんを高精度に区別することが可能に
NEWS2023.01.10日本テレビの『カズレーザーと学ぶ。』でエクソソーム治療が取り上げられました。(第3回)
がん治療2022.12.11腸内細菌と免疫療法との関連
コラム2022.12.05腸管粘膜リンパ組織における樹状細胞