スキンケアの基本!保湿成分を知って最適な化粧品を選ぼう

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日々、肌のお手入れをする上で、基本的なケアといえば何が浮かぶでしょうか。肌のうるおいが失われると、バリア機能が低下し、肌荒れや老化の原因になります。つまり、保湿こそが、スキンケアの基本中の基本といえます。きちんと肌をうるおすためには、ただ水分を補うだけの保湿ではなく、肌そのものを乾燥しにくい状態に導くスキンケアが必要になります。

一般的に、皮膚のうるおい(水分量)は、皮脂・NMF(天然保湿因子)・細胞間脂質という3つの保湿因子によって一定に保たれています。ところが、これら3つの保湿因子がターンオーバーの乱れや加齢などの原因で減ってしまうと、角質の水分も減少し、皮膚がひどく乾燥した状態になってしまいます。
角層の水分のうち80%以上はセラミドなどの角質細胞間脂質が、16〜17%は天然保湿因子が守っています。皮脂の果たす役割は2〜3%と非常に小さく、水分を守る力については、あまりありません。つまり、セラミドなどの角質細胞間脂質が、肌の水分を守る最大のカギといえます。

本来、脂質は、水とは結合しませんが、セラミドは水と結合をし、その水は湿度が0%になっても蒸発せず、気温がマイナス20℃まで下がっても凍らないという性質をもっています。また、セラミドは、角質の細胞と細胞をつなぐ役割もしています。このセラミドが、水分を挟み込み、さらに細胞と細胞とをしっかりと接着しているからこそ、肌は水分をキープしていられるのです。セラミドは、あらゆる環境にも対応する、まさに、保湿のスペシャリストといえるでしょう。

そこで、正しい保湿ケアとして、セラミドをはじめとした、「肌内部の水分を保つ成分=保湿成分」を配合した化粧品でのケアがおすすめです。保湿成分には、その種類によって水分のキープ方法がいろいろあります。肌の状態に合わせて使い分けましょう。ここでは、3つのタイプに分けてご紹介をします。

1.水分をはさみ込むタイプ

このタイプは、水分をサンドイッチ状にはさみ込んで、その水分をキープするという性質があります。
【セラミド】細胞間脂質の約40%を占めている。水分を強力にはさみ込んでキープする特性があります。湿度が下がっても水分をキープできます。
【スフィンゴ脂質】細胞間脂質(セラミド以外)。保湿力はセラミドより弱い。
【水素添加大豆レシチン】大豆から抽出される成分。
【ステアリン酸コレステロール】細胞間脂質(セラミド以外)。保湿力はセラミドよりも弱い。

2.水分を抱え込むタイプ

このタイプは、真皮にもともとある成分などが使われます。ただし、これらを肌に使った場合に、真皮まで吸収されるということはなく、角質内保湿として作用します。湿度が下がっても、水分を抱え込んだままキープしてくれます。
【ヒアルロン酸】真皮にあるゼリー状の物質。200〜600倍の水分を蓄える力がある。敏感肌の人にもおすすめです。
【コラーゲン】真皮では弾力を保つ働きをもっている物質だが、化粧品として配合される場合には保湿成分となる。
【エラスチン】これも真皮にある物質です。保湿力が強いために、化粧品に配合されることもある。
【ヘパリン類似物質】血液中にあるヘパリンという成分に、高い保水性があることから、それに似た成分を保湿成分として応用したもの。医薬品にも使われている。

3.水分をつかむタイプ

このタイプは、水分を吸収する性質があるものの、湿度が低いときには保湿力が下がってしまうという特徴があります。
【天然保湿因子】角質細胞内にある水溶性の成分。アミノ酸、尿素、PCA(ピロリドンカルボン酸)など、約20種類の成分で構成されている。保湿力は強くないが、サラッとしていて使用感がよいため、化粧品によく配合されている。
【PG(プロピレングリコール)、グリセリン、1.3BG(プチレングリコール)】多価アルコール。吸湿性に優れ、化粧品によく使われる成分。保湿力はあまり強くない。

まとめ

特におすすめしたい成分、セラミドは、水溶性の物質ではないため、化粧水ではなく、美容液や乳液に配合されることが多いです。セラミドと一口にいってもさまざまな種類があり、選ぶときには人間の肌に近い組成であるかどうかが大事になります。
人間の皮膚には、約6種類のセラミドがあることがわかっています。このうち特に保水力にすぐれているのは、セラミド1、2、3。このいずれかが入っているものを選ぶことをおすすめします。

保湿効果の期待できる成分は、強力なものから弱めのものまで、さまざまなものがあります。それぞれの特性を理解したうえで、自分の肌に合う保湿成分を見つけましょう。

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