クリニック紹介あなたの健康を全力でサポートします

一人ひとりのニーズに合わせた最適なケアを提供し、各患者様の健康維持と生活の質の向上を目指します。

  1. ご挨拶

    青山メディカルクリニックの理念

  2. こだわり

    高品質な最新の再生医療をあなたへ

  3. 院内のご案内

    清潔感あふれる快適空間で最新医療を

  4. 診療時間・アクセス・予約

    完全予約制の為、待ち時間はほぼゼロ

【医師解説】がんについて ⑧サイトカイン

ブログ 松澤宗範医師

マクロファージや樹状細胞とリンパ球の間、あるいはリンパ球同志はサイトカインという物質を用いてお互いに連絡を取り合っています。
サイトカインは生理活性物質とも、情報伝達物質ともいわれ、免疫応答や炎症反応、造血反応などの生体機能を制御する働きをしています。
例えば、ウイルスが侵入したとき、マクロファージや樹状細胞がウイルスを食べて処理をしようとします。しかし、ウイルスが強い場合はインターロイキン1(IL-1)というサイトカインを放出し、ヘルパーT細胞が活性化します。
活性化したヘルパーT細胞は、マクロファージや樹状細胞が抗原提示したウイルスなどの情報を確認すると、インターフェロンガンマ (IFN-γ)というサイトカインを作ります。これは、マクロファージや樹状細胞の働きを強化させる物質です。
また、サイトカインには「炎症性サイトカイン」と「抗炎症性サイトカイン」があります。これらはアクセルとブレーキの関係にあり、一方が炎症を引き起こし、もう一方がそれを抑えています。
通常は両者のバランスが取れており、不都合が起きないように制御されています。しかし、このアクセルとブレーキのバランスが崩れ、炎症性サイトカインが過剰に放出されると自己免疫疾患などを引き起こすことがあります。この現象を「サイトカインストーム」といいます。

        青山メディカルクリニック 松澤 宗範

参考文献:
・南野昌信 : ヤクルト本社中央研究所トピックス2 経口免疫寛容と腸内細菌叢アレルギー
56, 549-556, 2007
・坂口志文 : 制御性T細胞による新しい免疫制御法の開発免疫難病・感染症等の先進医療技術
・Gozdz J. Holbreich M. Metwali N, et al.:Amish and Hutterite Environmental Farm Products Have
Opposite Effects on Experimental Models of Asthma.Ann Am Thorac Soc.2016; 13 Suppl 1: 599
・伊東信久:がんと闘うN K T細胞標的治療

関連記事